質問・問題
ネットワーク通信に制限のある環境から接続することはできますか?
回答・解決方法
Agoraでは、利用するSDKやプラットフォームに応じて利用するプロトコル・ポートが異なり、かつ接続先のIPアドレスやドメインなどの開示可否も異なります。これは、Agoraのアドバンテージとなっている高可用性や超低遅延の仕組みを実現するために必要不可欠なものとなっております。特にドメインやIPアドレスが開示されないものについては、その高可用性を維持するためのスケーラビリティ確保のため、不定期にサーバの増設や変更が行われることが背景となっております。
とはいえ、エンドユーザー様のネットワーク環境の性質によっては、そのようなネットワークへの接続が難しい場合が存在し、そうしたネットワークにおいてはAgoraのネットワーク(SD-RTN)に対して直接ではなく何らかの経由手段を通じて接続する必要があります。
本記事では、エンドユーザー様のネットワーク環境の性質に応じて、接続をお試しいただけるパターンをご説明いたします。
Web SDK
Native SDK
※Webプロキシ等がある場合、ファイアウォール機器のみ存在する場合と比較して、接続に支障が発生する可能性が高いです。詳細は各セクションの注釈として記載しておりますので、合わせてご参照ください。
Web SDK
ファイアウォール機器等がない場合
通信パケットをフィルタリングするファイアウォール機器や、ルータ、クライアント端末上のファイアウォール機能が完全にオフの状態となっている場合、基本的には直接Agoraのネットワーク(SD-RTN)に接続することが可能です。
※Webプロキシ等がある場合、UDPパケットが透過できない、あるいはWebSocket通信に問題が発生するなどプロキシの種類によっては直接接続ができない場合があります。そうした場合は
- Webプロキシのバイパス(回避)設定
- Web SDK 向け Cloud Proxy (パラメータ4) の利用
などご検討ください。
ファイアウォール機器等で接続先の除外設定ができる場合
ファイアウォール機器や、ルータ、クライアント端末上のファイアウォール機能において、ホワイトリスト(除外)設定に通信先を追加することができる場合、基本的には直接Agoraのネットワーク(SD-RTN)に接続することが可能です。
- ワイルドカード指定でドメインを除外できる場合:直接接続が可能
- IPアドレス個別指定で除外設定ができる場合:Cloud Proxy(パラメータ3)の利用
- 上記いずれもできない(個別ドメイン指定のみ可能、などの)場合:Enterprise Proxy
をご検討ください。
※Webプロキシ等がある場合、バイパス(回避)設定が必要となる可能性が高いです。厳密な条件によってはご利用いただける場合もございますが、通信安定性に欠けることをご理解ください。
ファイアウォール機器等でTCP443等のポートを限定的に解放している場合
ファイアウォール機器や、ルータ、クライアント端末上のファイアウォール機能において、特に接続先の条件はつけず、Web閲覧用で利用するTCP443など特定ポートに関して通信を許可している場合、直接Agoraのネットワーク(SD-RTN)に接続することはできませんが、Cloud Proxy(パラメータ4)を利用することで接続が可能です。また、ワイルドカードによるドメイン指定除外を組み合わせてご利用いただいている場合も、こちらをお試しください。
※Webプロキシ等がある場合、Cloud Proxy(パラメータ4)を利用して接続できる場合もございますが、多くの場合バイパス(回避)設定が必要となります。厳密な条件によってはバイパスせずにご利用いただける場合もございますが、通信安定性に欠けることをご理解ください。
Native SDK
ファイアウォール機器等がない場合
通信パケットをフィルタリングするファイアウォール機器や、ルータ、クライアント端末上のファイアウォール機能が完全にオフの状態となっている場合、基本的には直接Agoraのネットワーク(SD-RTN)に接続することが可能です。
※Webプロキシ等がある場合、UDPパケットが透過できないなどプロキシの種類によっては直接接続ができない場合があります。そうした場合は
- Webプロキシのバイパス(回避)設定
- TCP443 autoFallback 機能の利用
- Native SDK 向け Cloud Proxy (パラメータ 2)の利用
などで接続いただける場合があります。ただし、多くの場合バイパス(回避)設定が必要となります。厳密な条件によってはバイパスせずにご利用いただける場合もございますが、通信安定性に欠けることをご理解ください。
ファイアウォール機器等で接続先の除外設定ができる場合
ファイアウォール機器や、ルータ、クライアント端末上のファイアウォール機能において、ホワイトリスト(除外)設定に通信先を追加することができる場合、基本的には直接Agoraのネットワーク(SD-RTN)に接続することが可能です。
- ワイルドカード指定でドメインを除外できる場合:直接接続が可能
- IPアドレス個別指定で除外設定ができる場合:Cloud Proxy(パラメータ 1)の利用
- 上記いずれもできない(個別ドメイン指定のみ可能、などの)場合:接続できません
をご検討ください。
※Webプロキシ等がある場合、UDPパケットが透過できないなどプロキシの種類によっては直接接続ができないことがあります。そうした場合は
- Webプロキシのバイパス(回避)設定
- TCP443 autoFallback 機能の利用
- Native SDK 向け Cloud Proxy (パラメータ 2)の利用
などで接続いただける場合があります。ただし、多くの場合バイパス(回避)設定が必要となります。厳密な条件によってはバイパスせずにご利用いただける場合もございますが、通信安定性に欠けることをご理解ください。(個別ドメイン指定でのホワイトリストが必要なファイアウォールがある場合はこの限りではなく、接続はできません)
ファイアウォール機器等でTCP443等のポートを限定的に解放している場合
ファイアウォール機器や、ルータ、クライアント端末上のファイアウォール機能において、特に接続先の条件はつけず、Web閲覧用で利用するTCP443など特定ポートに関して通信を許可している場合、直接Agoraのネットワーク(SD-RTN)に接続することはできませんが、TCP443 autoFallback 機能の利用またはCloud Proxy(パラメータ 2)を利用することで接続が可能です。また、ワイルドカードによるドメイン指定除外を組み合わせてご利用いただいている場合も、こちらをお試しください。
※Webプロキシ等がある場合、Cloud Proxy(パラメータ4)を利用して接続できる場合もございますが、多くの場合バイパス(回避)設定が必要となります。厳密な条件によってはバイパスせずにご利用いただける場合もございますが、通信安定性に欠けることをご理解ください。